【印刷用レイアウト】

鉋(カンナ)

先日のこと、
身内からとある包みをもらいました。

九州に住む祖父からの品だと手渡された其れは、
包みを広げるまでもなく、
「鉋」であると解りました。

十代の頃から大工として身を立てていた祖父が、
七十年間大切に使い続けたその鉋は、
研がれた刃は鋭く、鈍い光を放ち、
台座の木部は、手入れが行き届き、
美しい艶をしています。
道具としては現役でありながら、
工芸品のような美しさをもつこの鉋は、
祖父の宝だと聞かされました。

その道の人が使い続けた道具には、
存在感があります。
漢字で例えるならば、
「長」では無く「永」
きっと、わたしたちの周りには、
継がれるべき道具があると思います。
それが、普段の生活の視野の一部になってしまっていたり、
ただ、その道具の持つ意味合いに
目を向けていないだけなのかもしれません。

舶来モノのアンティークも勿論素敵です。
しかし、わたしたちの国の道具にも
大切な何かを感じることができるような気がします。

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