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去りし夏の頃

夕立の多かった今年の夏。
毎年、庭先をゆらゆらと舞っていたクロアゲハ、
其の姿を見かける事無く、今年の八月は、急ぎ足で去ってゆく。
イチジクもいくらか熟れ始めた様子で、
随分と高い処に生ったものだと、首を垂れた枝を傍らから見上げる。

月が浮かぶ。
危うさを孕んだ雲間から流れ出た其の姿、
くすんだ鉛色の雲を際立たせる月明かり。
やはり、秋はもうすぐ其処まで忍び寄っている。

8月31日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

秋の気配

未だ陽の残る夕刻時、 
庭にそよぐは、秋の其れに似た風。

陽が落ちる。
秋虫のコロコロとした歌声が、静まり返った闇の中に心地よく響く。

移ろいの頃
耳を澄ませば、私の好きな次の季節の足音が聴こえる。

8月24日 水曜日、25日 木曜日は、お休みとさせて頂きます。
宜しくお願い申し上げます。

ノウゼンカズラ

花を咲かせた其の姿に、いつも心奪われ、
脚を止め、考え事も止め、周りの雑多な音も耳には届かず、ただ魅入ってしまう。
時に、荒々しくもある赤橙色の花と、他物に絡むつるのあからさまな野性味に、
「お前は何者だ」と心の中で呟くも、
其の答えは、いつも遠くに聴こえ、
他国語を耳にした時のように、意味をつかむことが出来ず、
そして、そうするうちに夏が去り、
秋をむかえ、赤橙の花は地面を染め、
秋が深まる頃には、其の存在すら忘れ、
次の夏、其の姿に、再びおののくこととなる。

8月17日 水曜日は、定休日となります。 

宜しくお願い申し上げます。

定休日のお知らせ

8月10日 水曜日は、定休日となります。 

宜しくお願い申し上げます。

葉月

雲が掃け 星も散りばむ 夏夜空

8月3日 水曜日、4日 木曜日は、お休みとさせて頂きます。 
宜しくお願い申し上げます。

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