【印刷用レイアウト】

皐月

若葉、新芽、新緑、
清々しい言葉が、すんなりと当てはまる時節。
澄み渡った広い空を、透明感のある風がせせらぐ。
あらたに設置した薪棚の脇から、隣家のドウダンツツジがチラリと目に届く。
栗の木では、枯れた後、落葉する事無く五月を迎えた枯葉と、
意気揚々と広がる新芽とが共存する。

まるで、枯葉が、新芽の進むべき道を指し示しているようで、
老いと若きが会いまみれ、世の中の縮図と化す。


そら豆の花が咲く。
花屋に並ぶことなど無いであろう此のそら豆の花は、わたしを靡かせる。
緑が生い茂り、四角家の、其の建物の存在が、
世間から少しばかり距離を置いたように感じる五月の初め。
夜の時間を過ごすのも、なかなかと趣き深いのではと存じます。


5月2日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

葉桜

春の海を満喫し、少しばかり陽に焼けた顔をぶら下げた帰りの道すがら。 
散りぎわの桜がちらちらと舞う中、
道路脇の桜並木に目を向ける。
葉桜は、美しい。
新緑との色合いは、まるで絵の具を薄く重ねた水彩画のようで、
満開の桜の持つ押し出しの強さが随分と和らぎ、
健気でいとおしくさえ感じます。
山々も、若葉が薄ら白く被い、
春もそろそろ半ばを迎えるようです。


4月25日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

風そよぐ

自動車の窓を、前後四枚とも、いっぱいに開け放つ。
アクセルは、いつもより緩めが良い。 
春風が、車内を抜けてゆき、
サングラス越しに、注ぐ陽光がいくらか眩しく、
太陽の熱が、袖をたくし上げた腕のあたりに感じとれる。
此の際、頭上にある鉄の屋根など取り払ってしまえと思えるほど、気持ちの良い日和で、 
まさしく "春爛漫" といったところでしょうか。


4月18日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。 

雨のカフェ

雨の日のカフェが好きです。


幼い頃、傘をささずに歩くことが好きでした。
雨脚が強まると、煙草屋や、商店の軒先で雨をやり過ごしました。

雨宿りの、あの諦めにも似た静かな時間は、
ヒトの営みの中では、極僅かな時であれど、
あの頃のわたしには、なにかしら特別な時間であったように感じます。


4月11日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

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