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文月

夕立雲が、足音を忍ばせながら僕らの頭上を覆いつくす。

辺りはあっという間にずぶ濡れで、
目の前にある木々や屋根の端々からは雨水が滴るばかりだ。
手持ちの傘がないことや、洗濯物の心配をしたところでどうなるものでもない。
窓を開け放った2階の部屋は雨で濡れているだろうし、
少しだけ開けておいた車の窓も怪しいところだ。
今できることと言ったら、雨が止むのを待つことくらい。
僕はこういう時にいつも思う。
「雨垂れを眺めよう。奴らもそのうち飽きるだろう。」と。
しばらくの後、空がいくらか明るくなると雨脚も弱くなってくる。
奴らには "次の現場" があるのだろうな。
さっきまでの雨が嘘のように空に青が差す。
手のひらを返したような夕立の "前" "後"。
古い映画の "女優さん" のようで僕はわりに好きです。

7月3日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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