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冬景色

夕刻時の空をなごり惜しむ間も無く、
夕闇が辺りを覆いつくします。 
その様を窓越しに眺めていると、
あらためて今、わたしたちが身を置いているのが、
"冬"であることを実感します。

自動車のライトが、妙に寒々しく目に映り、
自転車を漕ぐ人は、マフラーの中で首を縮め、
歩く人はポケットをまさぐり背を丸め、
皆脚早に、暖を求め家路につきます。

庭の木々に集っていた鳥達の姿はどこへやら。
落葉した木々は隙間だらけで、
生命力溢れた夏葉の面影も無く、
じっとその場で佇み、
寒さを凌ぐ術もなく、
しかしその姿は、潔さすら感じさせてくれます。

吐く息は白く、
足下を、寒風が挨拶も無く素通りし、
思わず寒い寒いと呟きます。
普段あまり口にしないミルクティーが飲みたくなりました。

今夜の冷え込みは、おそらくは冬の訪れを告げる一報となることでしょう。
皆様 どうぞ温かくしてお過ごしください。

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