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迎えるは水無月

夜、いつの間にやら蛙の合唱が耳に届くようになりました。

「嗚呼蛙が鳴いている」と独り言のように呟いたのは
1週間程前であったような気がしますが、
「今日蛙が鳴き始めた」と日捲りカレンダーに記することもなく、
ただ毎年の流れの一環であると、なんとなく季節を意識したように思います。

「蛙が鳴くから帰ろう」
幼い頃、誰かしらが笑いながら声にしていた記憶がありますが、
陽が傾くのが遅くなる時節、
その鳴き声を遊びの終了のチャイムにという意味合いもあったのかもしれません。
わたしといえば、辺りが完全に闇となり、相手の顔が判別できなくなるのが其の日の終演、
というのが子供の頃の常であったように記憶しております。

大人である今は、蛙の合唱を耳の遠くで聴きながら、
小説を読むということが、この時期のささやかな楽しみであります。
時に一拍外れる輩がいようとも、其のリズムはなかなかと耳に心地よく、
活字の世界に気持ちよく足を踏み入れていくことができます。
夜も更け「蛙の声が止んだなあ」と思った頃には、
わたしを眠りの中へと誘うのです。

明日、6月2日 水曜日は定休日となっております。 
尚、翌日の3日 木曜日よりメニューが替わります。
ランチでは、収穫の始まった新玉葱のオーブン焼きや、
そら豆のスープ、キタアカリとグラハム粉のパンケーキなどをご用意いたします。

皆様のご来店、お待ち申し上げております。

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