【印刷用レイアウト】

白シャツ

ヘンリーネックの色違い三枚を代わる代わる着まわすという、何とも怠惰な夏場でした。
しかし、三ヶ月も半袖ばかり着ていますと、長袖の衣類が恋しくなります。 


クラシックな白シャツに袖を通す。
遅れ馳せながら、気持ちが秋へと切り替わる。
細身のデニムとあわせれば、気分は、澄み渡った秋晴れの空の如く。
少しくたびれたネルシャツに袖を通す。
其の頃には、ストーブに薪をくべているであろう。
太い縦うねのコーデュロイとあわせれば、気分は、コロンジュ村の山男の如く。


何はともあれ、随分と過ごし易くなって参りました。


9月26日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

知恵

すっかり耳に入ることも、自身で口にすることも少なくなった「知恵」という言葉。


「知恵を貸す」とは、洒落た言い回しだと感じます。
知恵とは、売り買いするものではなく、
ましてや、貸したものは返せといった話も在るまい。
「おい、先月貸した知恵、今月中に返してくれ、でなきゃ来月からは十一だぜい。」
こんな話が出てきたら、世も末である。
わたしは、未だ、お知恵を拝借する側の人間では御座いますが、
授かった知恵を蓄え、其の知恵の重みで、自身の小さな懐に少しずつ奥行きを持たせ、
頭に白いものが目立つようになった頃には、今よりも幾らか懐の深い人間でありたい、
と、あれこれ熟考する秋の夜長で御座います。


9月19日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

長月

九月を迎えました。
ということは、2012年、残るは二桁の三ヶ月ということです。


なかなか事件解決とはならない様だが、今年は15月まで増やすかね、マーロウ君、
と、依頼主から皮肉のひとつ言われたところで、カレンダーの枚数が増えるわけでは無く、
今年は捜査用の自転車が20回もパンクしたから、こんな年はもう御免だ、
来月から来年にしてくれたまえ、ワトソン君、
と、パートナーから言われたところで、カレンダーの枚数が減るわけでも無い。


過去に存在した文明が暦をつくり、其れが受け継がれ、現代に用いられる。

秋の支度の整った星空を見上げ、いつもより時間軸の広い想いに耽る。


9月12日 水曜日は、定休日となります。 
翌日の13日 木曜日は、苗の植え付け作業につき、お休みとさせて頂きます。

宜しくお願い申し上げます。

無花果

日中、注ぐ陽射しは夏の其れ。
しかしながら、陽が昇る、また落ちる時間には、随分と変化がみられます。
背中に残るロングジョンの陽焼け、
今夏手に入れた"Keyo" の "Fish" での、弾かれたようなボトムターン、
いい夏だったと思う。


イチジクの収穫がはじまりました。 
赤ワインで煮たり、デザートにしたり、
「無花果」 嗚呼 オトナの響きで御座います。


9月5日 水曜日は定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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