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老齢

枯れの様の古木の果樹を眺め、我が老いについて一考する。
若いとは言えなくなったわたしの年齢、 
三十年後は立派な老人である。
庭の其の果樹は、すっかり落葉し、
薄曇の冬空の下、細々とした枝は、痩せ衰えた印象を強調させる。
がしかし、わたしは、其の草臥れた其の様の何かに惹かれるのです。
ある種の潔さ、とでも言おうか、
何も無理をせず、何かをひけらかす訳でもなく、言葉少なく、ただ其処に佇んでいる。
いつの日か、灰色の世界の中で、静かな老齢を重ねたいものである。
ベレー帽でも被りながら。


1月16日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

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