- 冬に向けて
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庭木の落葉も目立ち始め、
月めくりのカレンダーも、残すところ二枚ばかり。
クローゼットから毛糸の帽子やチョッキを出してみるも、
まだ少し早いような、しかし、そろそろ冬の素材を楽しみたいと、
ココロは定まらぬまま被った薄手のニットも、やはり、袖を捲り上げる始末。
しかし、「寒さ」は、もうすぐ其処まで忍び寄っており、
白い息を吐きながら、あたたかいお茶の入った器を両手で包み込み、
その温もりに、小さな喜びを感じるというのも、なかなかといいものであります。
土鍋を探していたら、しばらくの間忘れ去られていた器が出てきたり、
あの深鍋で煮込み料理をこしらえてみようと、あれこれ料理の本の頁をめくってみたり、
外れかかったコートのボタンを、棚から出てきた紅茶の茶葉で染めてみたり、
と、湯気立つにぎやかな冬のキッチンは、なんだかいいものであります。
10月27日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2010 年 10 月 26 日
- 薪仕事
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日中も随分と過ごしやすくなり、
ここ数日は、夕刻時に小一時間ほど斧を振り下ろしております。
振り下ろした斧が、玉切りした薪の芯をとらえ、パカーンと真二つに割れる、
というシンプル極まりない一連の作業ですが、
キッチンで一日の大半を過ごすわたしにとって、
外での作業は、良い気分転換となります。
さて、今年は、いつ頃からストーブに火が入ることでしょうか。
ヤーコンの収穫と、ストーブの温もりが楽しみな晩秋となりそうです。
お休みのお知らせです。
10月20日 水曜日、21日 木曜日は、お休みを頂きます。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2010 年 10 月 19 日
- 価値観
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一年を通して、白シャツが好きなわたしですが、
素材はコットン、
シンプルなレギュラーカラーに、ボタンダウン、
プルオーバーであったり、 アルミボタンが付いていたり、
薄手であったり、目の詰まった生地であったり、
一口に「白シャツ」といっても、様々な形がございます。
一方で、「白シャツ」=〇千円以内の商品であるというように、
先に定義があり、その中に収まるものが「白シャツ」であるという考え方もあります。
わたしは、「白シャツ」という広く自由な尺度のなかで、「白シャツ」と向き合い、
その商品と価格のバランスがとれていれば、それで良しと考えます。
考えの始まりの部分で鋭角な線を引いてしまうと、
そのモノの価値の全体像を眺めることが困難になってまいります。
まずは、広い角度でそのモノと向き合い、
訴えかけてくる何かを感じ取り、
手にとって触れ、良し悪しを自分のゆるぎない基準でもって判断する。
価値観とは、他人から拝借した定規ではなく、
自分の眼(まなこ)と感性によって生まれてくるモノサシである、
と、ハンガーにぶら下がった、部屋干しのシワのよった白シャツを眺めながら、
少しばかり物思いに更けた雨の十月の夜。
10月13日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2010 年 10 月 12 日
- 活字と戯れる時節
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企画展の「ウツクシキ ジドウショ」
手をかけて作られた本が並んでおります。
箔押しされたタイトルであり、
和紙で製本された作品であり、
挿絵の版画であり、
現代の「本」というものが、如何に簡易なものであるのかということが、
如実に伝わってきます。
それらの作品を手に取ると、
おそらくは、一冊を手掛けるにあたり、
沢山の「手」が加わっているということが、自分の手を通じて伝わってきます。
その作品の中から、わたしが購入した本は、
有本芳水作 「旅人」という詩集でした。
10月6日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2010 年 10 月 5 日