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カタクリ

鳩吹山のカタクリの群生、 
そろそろでしょうか。


3月27日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

雪解け

雪山は、午後から雨となった。 


辺りの雪に、其の雨は染み渡り、
そして、幾重の小さな流れとなり、
其の姿を少しずつ変化させてゆく。
高く積層された雪は、まるで、まぼろしの 「固体」 であったかのように
我々の記憶の中でも、徐々に融解されていくのであろう。

帰路の道すがら、梅が花を咲かせていた。
雪の 「白」 に、菜の花の 「黄」 を僅かばかり足したような、
やわらかい色合いであった。


3月20日 祝日の水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

うつろい

目を凝らすと、野には小さな花が咲いている。 
小さな植物は、春の訪れには敏感で、
まるで、其の花が咲くことが、何かの合図であったかのように、
冬が終わり、そして、次の季節へとうつろう、


小鳥が庭に戻り、
外気も暖かで、
風はゆるく吹き、
そして、空は高く晴れ渡る。


陽光の注ぐ畑の土はやわらかで、
種が蒔かれることを心待ちにしている様子。


町の人々の表情も幾分緩み、
何処彼処から笑い声が聞こえる。
春とは、そんな季節ではなかろうか。


3月13日 水曜日は、定休日となります。
翌日14日 木曜日は、勝手ながらお休みとさせて頂きます。


宜しくお願い申し上げます。

土筆

シトロエンのドアを閉め、
そして、其の場を立ち去ろうとした際、
うっかりと、鍵を落としてしまった。
やれやれ、手荷物の多い時に限ってこれだからと、
荷物はひとまずボンネットの上へ、
腰を屈め、其の鍵を拾い上げる際、小さな春を見つけたのであった。


ムッシュ:やあやあ土筆さん、危うく見逃すところでした、ご機嫌如何ですか、土筆さん。


つくし:なによあんた、ご機嫌も何も、危うく踏まれるところだったわ。何処見てほっつき歩いてるのさ。


ムッシュ:それは失礼しました土筆さん、しかしながら見事な袴ですこと。


つくし:なによあんた、それで口説いてるつもり?あたしなんて煮ても焼いても喰えないわよ。


ムッシュ:土筆さん、あなたは春の季語なのです。特に都会生活者にとっては、ご馳走なのですよ。


つくし:あら、そうなの、あたしもそろそろトーキョーの土に生えようと思ってたところよ。


ムッシュ:ええ、そうでしょうとも土筆さん、「つくしのキッシュ」なんて色気があって素敵ですよね。


つくし:なによあんた、なにが色気よ、キッシュだって?あたしはフリッタータになりたいわ。   


ムッシュ:ええ、もっともですよ土筆さん、フリッタータこそ、あなたの素性の良さが活かされるはずです。


つくし:なによあんた、自棄に物分りがいいじゃない、あんた、フリッタータ作れるのかい?


ムッシュ:まあ、作れないことも無いですが、所詮田舎のコックですので、御めがねに適うかどうか。


つくし:なによあんた、それでも男なのかい、だから嫌なのよ、田舎の男は、この味噌っかす。


ムッシュ:いやはや、あなたの素性の良さを活かせるかどうか悩めるところなのです、土筆さん。


つくし:ツベコベ言ってんじゃないわよ、あたしを引っこ抜いてさっさとやりなさいよフリッタータ、


ムッシュ:いやはや、土筆さん、出来ればもう少しお仲間を集めて頂けると助かるのですが。


つくし:ちょっとあんた、あたし一人じゃ味もヘッタクリもないって訳?、ちょっと、なに後退りしてるのよ。


ムッシュ:いやはや・・・


2013年、こんな春の嵐が起きたり起きなかったり。


3月6日 水曜日は定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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