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旅行記

旅行記を読む比率が増した此処数ヶ月。
今手にしているのは、ギリシャ〜トルコ、
ヨーロッパとアジアの境目辺りの紀行です。
甘いギリシャコーヒーと熱いチャイ、
タベルナとチャイハネ、
ムサカとケバブ。
西と東の境、
水と油の様であり、
はたまた、乳化したソースの様であり、
わたしは、活字の世界で、其の狭間を存分に楽しむのです。

2月29日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

さえずり

ちらちらと雪が舞う。
しかしながら、庭先には、
季節の足音を聞いたであろう鳥達が戻ってくる。
軽いステップで枝を渡り、
細いクチバシから、声を響かせ春を歌う。
日々、薪ストーブに頼りきりのわたしを他所に、
冬は予定も告げず、北よりの風と共に立ち去るのであろう。

2月22日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

奥行き

リトルムッシュの店内からは、南向きの大きな窓越に、
雑多に茂る木々、そして、畑の作物が目にとどきます。
此処数日、気温も幾らか持ち直し、夕刻時も随分と陽が長くなり、
空気の澄んだ混じり気のない夕陽が、冬の庭に広がります。
弊店は、小さな店では御座いますが、
其の大きな窓から注ぐ陽光と、其の先に続く雑多な庭が、
小さな店に随分と奥行きを与えてくれます。

「奥行き」 わたしの好きな言葉です。

2月15日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

煮たり炊いたりあたったり

二月を迎え、冷え込みもいっそう堪え、 
行き交う人々も、マフラー、そして手袋をして、幾らか歩みも早い様子。

リトルムッシュでは、暖をとるべくストーブに薪をくべるのが冬の仕事のひとつ。
其のストーブのトップヒーターでは、
豚肉や牛肉を、大鍋の中でコトコト煮たり、
小鍋で大根を炊いたり、やかんからの蒸気で加湿したりと、
ストーブの温度にあわせて、時に五徳をからませながら、
煙突の側で、鍋とやかんひしめきあうのが常。
わたしはと言えば、ストーブの火にあたり、
左足小指のしもやけを、右足の踵でいなしながら、
出来る限りの熱をチョッキの中に蓄え、
そして、冷え込むキッチンへと踵を返すのです。

2月8日 水曜日は定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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