【印刷用レイアウト】

low pressure

低気圧が残した土産を求め、表浜へ向かう。 


高い位置からドロップし、グラブレールで抜けた波、
クリーンなフェイスを低い姿勢で滑走する。
頭に詰まっていた雑念は塵と化し、
体中の細胞が、ざわつきだすのを感じる。
誰かが引いてくれた線を辿るのではなく、
自分でラインを描く。
同じ波など、ひとつとして無いのだから。


1月30日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

-8

長野県のとある峠、 
時刻は午前7時、
外気温 マイナス8℃とある。
思わず自動車の窓を下ろし、
普段相対する事の無い外気に肌をさらす。
時間にして3秒程であろうか、
わたしの右手は、窓を上げる事を即座に選んだ。


橋という橋は、当然のように凍結し、
てらてらと不気味な笑みを此方に向ける。
まるで、大きな口を開けた鯰のようである。
大きな口を開けた鯰など、この目にした事は無いのだが。


兎に角、今冬新調したMichelinに頼り、いざ目的の場所へ。
シニアな仲間と冗談を交わし、正午までスラロームを楽しむ。
昼食に蕎麦を平らげ、そしていつもの露天風呂へ。


真っ白な息を吐きながら、石の階段を降りる其の最中、
「立ち入り禁止」とある其の文字を流し目で捉えながら、左脚は湯船へと地面を蹴った。
そう、力強く石畳を蹴り上げたのである。
見事な跳躍、そして右脚から着水、腰まで浸かる。
其処で、ようやく「立ち入り禁止」の意味を知る。
「水ではないか。」
冬鳥の其れにも似た小さな悲鳴とともに、石畳へと飛び上がり、
仲間と共に駆け上がった、一目散に、湯船を求め。


1月23日 水曜日は定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

老齢

枯れの様の古木の果樹を眺め、我が老いについて一考する。
若いとは言えなくなったわたしの年齢、 
三十年後は立派な老人である。
庭の其の果樹は、すっかり落葉し、
薄曇の冬空の下、細々とした枝は、痩せ衰えた印象を強調させる。
がしかし、わたしは、其の草臥れた其の様の何かに惹かれるのです。
ある種の潔さ、とでも言おうか、
何も無理をせず、何かをひけらかす訳でもなく、言葉少なく、ただ其処に佇んでいる。
いつの日か、灰色の世界の中で、静かな老齢を重ねたいものである。
ベレー帽でも被りながら。


1月16日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

2013

「インディゴ染めのズボン」


其の深い藍色は、希望に満ち溢れた鮮やかな青なのです。
裾をたくし上げ、白い息を吐きながら、
辺りに積もった雪の上を、裸足で走りたくなるのです。
そして、大きく息を吸って、肺の中を麗しい空気で満たし、
声高らかに 「希望」 と言ってみるのです。
きっと、其の言葉は、誰かの耳に届くのです。


わたしのインディゴ染めのズボンは、
希望に満ち溢れた鮮やかな青なのです。
きれいなきれいな青なのです。


2013年は、1月5日 土曜日より営業致します。
1月9日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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