- 皐月
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若葉、新芽、新緑、
清々しい言葉が、すんなりと当てはまる時節。
澄み渡った広い空を、透明感のある風がせせらぐ。
あらたに設置した薪棚の脇から、隣家のドウダンツツジがチラリと目に届く。
栗の木では、枯れた後、落葉する事無く五月を迎えた枯葉と、
意気揚々と広がる新芽とが共存する。
まるで、枯葉が、新芽の進むべき道を指し示しているようで、
老いと若きが会いまみれ、世の中の縮図と化す。
そら豆の花が咲く。
花屋に並ぶことなど無いであろう此のそら豆の花は、わたしを靡かせる。
緑が生い茂り、四角家の、其の建物の存在が、
世間から少しばかり距離を置いたように感じる五月の初め。
夜の時間を過ごすのも、なかなかと趣き深いのではと存じます。
5月2日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2012 年 4 月 30 日
- 葉桜
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春の海を満喫し、少しばかり陽に焼けた顔をぶら下げた帰りの道すがら。
散りぎわの桜がちらちらと舞う中、
道路脇の桜並木に目を向ける。
葉桜は、美しい。
新緑との色合いは、まるで絵の具を薄く重ねた水彩画のようで、
満開の桜の持つ押し出しの強さが随分と和らぎ、
健気でいとおしくさえ感じます。
山々も、若葉が薄ら白く被い、
春もそろそろ半ばを迎えるようです。
4月25日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2012 年 4 月 23 日
- 風そよぐ
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自動車の窓を、前後四枚とも、いっぱいに開け放つ。
アクセルは、いつもより緩めが良い。
春風が、車内を抜けてゆき、
サングラス越しに、注ぐ陽光がいくらか眩しく、
太陽の熱が、袖をたくし上げた腕のあたりに感じとれる。
此の際、頭上にある鉄の屋根など取り払ってしまえと思えるほど、気持ちの良い日和で、
まさしく "春爛漫" といったところでしょうか。
4月18日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。
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- 2012 年 4 月 16 日
- 雨のカフェ
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雨の日のカフェが好きです。
幼い頃、傘をささずに歩くことが好きでした。
雨脚が強まると、煙草屋や、商店の軒先で雨をやり過ごしました。
雨宿りの、あの諦めにも似た静かな時間は、
ヒトの営みの中では、極僅かな時であれど、
あの頃のわたしには、なにかしら特別な時間であったように感じます。
4月11日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。 -
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- 2012 年 4 月 9 日