【印刷用レイアウト】

晴れ、時々、夏日也

玉葱の収穫が始まりました。
キタアカリやインカのめざめも花を付け、
空に向かって伸びるそら豆も、そろそろ首をもたげる頃であろうか。
ラデッシュの辛味が、暑さでぼやけた味覚を刺激する。


エンドウは、さっと蒸して、砕いた岩塩とオリーブオイル、少しばかりのビネガーで、
舌も喜ぶ其の軽い歯ごたえが、何とも云えぬ。
冷えたビール、辛口の白ワイン、酸味の効いたソース、
そして、昨年は着る機会の無かった、vintageの半袖のTシャツ。
そんな事柄が頭の中を巡る五月最後の週。


5月30日 水曜日は、定休日となります。 
宜しくお願い申し上げます。

梅雨の気配

空から雨粒垂れる、とある日の午後、 
カタツムリとご対面。


ム: やあやあカタツムリ君、ご無沙汰しておりました。
   今年もお出ましですね、カタツムリ君。
カ :おいおいムッシュ、ざっと一年振りだな、
   あんたもひとつ歳を取ったわりには、元気そうではないか、ムッシュ。
ム :やあやあカタツムリ君、お蔭様で元気にしております。ええ、来年で四十になります。
   ところで、そんな壁の縁にへばりついて、肩こりとか背筋痛になりませんか、カタツムリ君。
カ :おいおいムッシュ、俺等には、そもそも肩なんて無いのだよ、
   まあ、時に殻が重いことも無きにしも非ずだが、背筋痛なんてありゃしないさ。見た目ほど柔じゃないぜ。
   ところで、今年の紫陽花の見頃はいつになるのかね、ムッシュ。
ム :やあやあカタツムリ君、剪定係の話ですと、例年通りとのことですが、
   今年も綺麗に咲くと嬉しいですね、カタツムリ君。
カ : おいおいムッシュ、俺等は、満開の紫陽花の葉の裏で、雨をやり過ごすことに、
   豊かさというものを感じるのだよ、アルザスの白ワインでもやりながらさ、ムッシュ。
ム : やあやあカタツムリ君、アルザスの白とは、粋なものですね、
   ゲヴュルツ、ミュスカ、雨の六月、満開の紫陽花の葉の裏で。


といったやりとりが、あったとか、なかったとか。


5月23日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。
  

尺度

あることがきっかけで、"Dick Brewer" の6.8fに乗る。 

普段乗り慣れた板よりも3f弱短い其れは、あらたな感覚をもたらしてくれた。


surfingとは、自由なようで、実は乗り手自身がいろいろと制限を加えて、
其の楽しみの幅を、自ら狭めてしまっていることもしばしば。


物事の尺度とは、大まかに「これくらい」というアバウトなラインがあり、
其の狭い間での選択が求められる。
着地点=平均値、其の値は、ぬるい安心感を与えてくれる。


わたしにとって短すぎると思っていた其の物差しは、
今後、どのような世界へと導いてくれるのであろうか。


5月16日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

セルバチコ

セルバチコ 
此の言葉の響きだけで、其の香りが鼻腔を擽る。
朝に収穫された葉野菜の中から、其の強い香りが、わたしを誘う。
思わず口に含む。
衝動より先に手が伸びるとは、まさにこの事であろう。


無花果が、青い実をつける。
今年も随分と高い処に実をつけやがってと悪態をつきながらも、
其の若い果実を微笑ましく出迎える。


梅雨前に収穫すべく、日々様子を伺っている新玉葱は、
あれ程ひょろりとした苗の時とは、比べ様も無い位育っている。
お天道様に向けて一直線、まさに地面から垂直にピーンと背を伸ばす。
何の迷いも無く、志しを貫く様を目の当りにし、
日々迷宮入りする我が心の出口を探すため、右往左往してしまう自分に幾らか反省を促す。


土に育つものは何しろ実直で、学ぶべきところが多々あり。
大雨や、日照りで、駄目な時は駄目だという割り切りも潔し。
筍の皮を剥きながら、竹を割ったような性分に成るべく其の答えを探すも、
剥けど剥けど、筍は筍であり、
安易に出口やら答えやらを探してしまうわたしは、滝にでも打たれるべきかと感ずる連休明け。


5月9日 水曜日は、定休日となります。
宜しくお願い申し上げます。

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